沙東すず

以前はメレ山メレ子という名前で「メレンゲが腐るほど恋したい」というブログを書いていました

メレ子

戦慄の「なんか面白い話しナイト」

ここは場末のネットカフェ。終電を逃した若者が酔いつぶれ、オンラインゲームホリック達が個室に立てこもる平日の遅番はバイト達のくつろぎタイムである。 「メレさん、この前女の子たちで中華食べに行ったらしいじゃないですか。いいなー」 今夜の遅番相棒…

ハッピーセット、ハッピー抜きで

メレ山メレ子、マクドナルドで「ハッピーセットのナゲットセット、おもちゃ抜きで!」と注文するのが好きな童心ブロガー。しかし過去に一度「ハッピーセットのナゲットセット、ハッピー抜きで!…今のなしで!」と言ってしまったことがあるため、その発音は無…

東京タワー〜悪寒と、朴と、ときどき、お豚〜

忘年会を終えて、メレ子はホームにすべり込んできた若草色のラインの環状線に乗り込んだ。先ほどとはうってかわり、むっとする暖気が体を包む。パーソナル・スペースは5メートルと主張して憚らないディスコミュニケーター・メレ子にとって、年の瀬の終電は苦…

いまを生きる男

ブース清掃を終え戻ると、牧さんが「メレさん、今日で上がりだっけ?」と訊いて来た。 「お世話になりました」 「最近皆やめてくね…俺も早くやめたいわ」 「牧さん一番入ってますものね」 「あ、メレさん!最後にいいもの見せてあげようか!」 「お粗末な男…

風俗ちょっといい話

「俺、先日デビューしちゃったんだよね…」 安っぽい木目の明るさが支配するさくま水産の一画で、ミツヲはその日の主役になった。「えー」と言いながら羨望の色を隠せない者、肯否まっぷたつに分かれて痴話喧嘩をはじめる男女など様々の反響ある中に、 「ごめ…

セロ引きのゴオシュ

夜更けにアパートのドアをたしたしと叩く音がします。放っておくとがりがりという音に変わってきたので、あわててドアを開けました。廊下を蛍光灯がさむざむしく照らすばかり、と思ったら「メレさんこんばんはあ」足下に黒猫がつるりとすべりこんできます。 …

明日から使える性知識

今メレ子は『ふたりエッチ』を読み耽っている。ひたすら『ふたりエッチ』を読みつづける。すでに膝の横には読破された12巻がそびえ、「メレ子の上を通り過ぎて行った本達ですわ…」といった風情を醸しだしている。正直苦痛だ。交尾中の男が終始半笑いっぽいの…

彼氏日記またはおいしい肉じゃがの作り方

今日の講師は「最近一番うれしかったことは近所にshop99ができたことです」という庶民派料理研究家、メレ子先生です。 1.鍋に油をひいて肉を炒めます。 彼氏がなにか手伝おうと後ろでうろちょろしています。付き合いたてのほほえましい光景ですね。 2.肉に火…

桃色戦隊ヨッキューフマン

男「俺と一緒に手相の勉強しーよーうーぜー」 メレ子「やーだーよー」 謎の影「おい男!その手を離すのだ!」 メ「いや、今国家権力の手を借りるんでおかまいなく…」 謎「我ら桃色戦隊ヨッキューフマン!」 「ショッキングピンク」「サーモンピンク」「スモ…

メレ子と地球の歩き方

「俺この前バックパック一つでインドに行って来てさー、日本とはあらゆる意味でもう別天地な訳。交通ルール一つとっても違うのよ。日本ではクラクションって(中略)そういう所に行くとホント今までの価値観が崩されるっていうか、人として柔軟に(中略)…俺…

メレンゲが腐るほど恋したい

メレ子は激怒した。必ず、この邪智暴虐のバトンを除かねばならぬと決意した。メレ子は、一介のはてなダイアラである。メレ子にはmixiの政治がわからぬ。空気を読まないコメントを付け、妄想日記に遊んで暮らして来た。けれどもリンク元に対しては、人一倍敏…