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メレンゲが腐るほど恋したい

旅行記や生きものの話を写真多めの長大な記事で送ります

西表島の熱い夜〜ヤシガニとの出会い

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↑南国への出発前に神戸中華街の取材に余念がないブロッガー


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九月上旬に八重山諸島に行ってきました。八重山諸島沖縄本島のさらに西に位置する島嶼群です。西表島石垣島竹富島などの離島を渡り歩いて、珍しい生き物と南国情緒でむせかえるような旅行をしてきましたので、全六回くらいでつづっていきたいと思いますが…超巨編すぎていつつづり終えるのか…

【更新予定】
一日目:西表島〜地元のおっちゃんと行くナイトツアー
二日目:西表島古見サキシマスオウノキ群落・南風見田の浜
三日目:西表島〜カヌーで川登りと滝遊び
四日目:石垣島〜川平湾でグラスボート遊覧
五日目:竹富島〜沖縄の古い町並み
六日目:石垣島〜怪しい鍾乳洞と動物園

牛の親子愛に感動

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旅行第一日目の目的地は西表島です。神戸から石垣島に飛び、さらにフェリーに30分ほど乗って西表島へ渡ります。
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西表島といえばピナイサーラの滝や星砂の浜など、北部のスポットが有名みたいですが、今回は南東部のラティーダ西表というところに宿泊しているので観光も南東部中心です。南東部も初オキナワ・初ジャングル・初マングローブのメレ山にとっては衝撃の連続で、楽しかったとしか言いようがない!
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宿の近くに広がる牧場。西表島の土地の九割はジャングルですが、残りは牛の放牧地やさとうきびなどの畑です。でっかい黒毛和牛がたくさんいます。「今日仔牛が生まれたところだ」と送迎時に宿の人が言っていたので探しに行ってみましょう。
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いるいる!生まれたばかりだけどしっかり牛のかたちしてる(本来はカマキリの子供に対する形容)!
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よたよたしながら立とうとする仔牛を支えるお母さん。
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「立てたヨー」
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「よくやったね」
仔牛にへばりついた得体の知れないものを舐めとるお母さん。そういえば母牛が後産(胎盤)を食べているところを観光客が見つけて、「牛が血まみれの何かを食べてるゥー!」とちょっとした騒ぎになったらしいです。出産ちょっといい話ですね。
石垣牛の仔牛は生まれてまもなくセリにかけられ、本土に行っておいしい近江牛とか松阪牛になるのだそうです。これからはおいしい牛肉を食べるたびにこのつぶらな目を思い出して泣いてしまうだろう…しかしおいしい牛肉を食べることをやめられはしないだろう…経済的においしい牛肉を食べる機会に乏しいことがただ一つの心の救いです。
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島の干し草は吹きつける海風によってミネラルが豊富で、牛にとてもよいそうです。

怪しい生き物たち

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牛ウォッチングしたあとは近くの浜辺であまり好かれない系生き物ウォッチング。いきなり天然記念物のオカヤドカリを発見しました。天然記念物といっても沖縄ではありふれた存在らしいですが…。
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もはやナナフシ程度には心が動きません(東京とかで会ったらチヤホヤするくせに…)
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これはもうハチなのかアブなのか珍しいのかどうかもまったく分からない虫なのですが、この人の守っている卵らしきものがオパールみたいで美しすぎる!*1初日から本土と違いすぎる生物相に興奮しすぎて息も絶え絶えです。

地元のおっちゃんナイトツアー

しかし生き物がそれなりに好きな程度では、やみくもに歩き回っても効率が悪いし危険な生物もいろいろといるだろうし…ということで、ラティーダが提供しているアクティビティの中から「地元のおっちゃんと行くナイトツアー」というのを選んで参加してみました。夕食のあと、迎えに来てくれたおっちゃんの車に乗りこんでジャングルに連れて行かれます。
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おっちゃんはキッと車を止めると、セマルハコガメ(天然記念物)を無造作につかんで見せてくれたりします。なんという眼力…
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↑総勢五名に囲まれておびえあがるセマルン(愛称)
ハコガメという名は、このように隙間なく頭と四肢を収納できることに由来しています。胸のところが蝶つがいになっているのがなんともフシギな感じですね。頭その他を出しているところは、昼間に撮った写真もあるので次回お見せします!
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夜に活発に活動するカニ。西表島には大きなカニがたくさんいるので、後半にはかなりカニに対するスルー力がついてしまっていました。
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道の側溝にいた大ウナギ。おいしいのかしら…他にもおっちゃんは控えめな光のホタルやカエル、フクロウの鳴き声にいたるまでいろいろと解説してくれ大満足です。「イリオモテヤマネコはなかなか見せてあげられないねえ…」とすまなさそうに言うのだが、さすがにそこまでは期待できないですよ!
そして一番の大物は…
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「キシャァァァァァァ」(ヤシガニはそんなこと言わない)
ヤシガニです!陸に暮らす甲殻類ではいちばんのデカさを誇ります!甲殻機動隊
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ヤシガニなんて自分で見つけても危なくて持てないので、おっちゃんに捕まえてもらえて良かった…非の打ち所がないキモかっこよさですね。
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ヤシガニというと椰子の木に登っているイラストなどを思い出しますが、実際はそんな習性はなく、とにかく落ちているものは死肉でも食べる意地汚い性格のようです。何でも食べて50年くらいは生きるらしい。ちなみにこのヤッシーはハイティーンくらいじゃないかと思われます。♪明日こそお前を〜 塩茹でにしてやる〜 これで決まりさー
ヤシガニは知る人ぞ知る高級珍味。この大きさになるまで十数年…貴重とか高価とか以前に食べられないよ!人として!と思うのですが、実はこの旅でヤシガニの味噌を口にしてしまった私は写真を見返してもよだれしか出てきません…人の道をまた一歩踏み外してしまいました)
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「わりと温厚なワシやけどこれ以上はどうするかわからんデ…」
おっちゃんに「ここまでなら近づいていい」と言われながら見たサキシマハブです。おとなしい性格のサキシマだからこそできることで、ホンハブならこうはいかないといいます。奴ら、飛びかかってくるらしいで…奄美や本島に行ってもうかつな夜歩きはしないでおこうと思いました。ハブを見たあとのおっちゃん以外のメンバーは明らかに慎重な足取りになっていた…。


初日から「近すぎちゃってどうしよう」状態なのですが、メレ子とワイルドライフとのふれ合いはどんどん加速していくようなのでどうか最後まで見放さないであげてくださいネ!
西表島 -a set on flickr-

*1:「ヘリカメムシの卵と似ている」と教えていただき検索してみたところ、ホオズキカメムシの卵で間違いなさそうです。あれ?親御さんと思ってた横の人は…カメムシの卵に寄生するクロタマゴバチの仲間らしい。親御さんどころか殺戮者だった!ギャー