メレンゲが腐るほど恋したい

旅行記や生きものの話を写真多めの長大な記事で送ります

ハノイ街歩きスポットまるごと紹介 〜 フルーツたっぷりのシントーを食べながら市場めぐり

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こんにちは!ハノイの町を歩きたおした話を書く前に、自慢話をひとつさせていただいてもよろしいでしょうか?言っときますけど「メレ子二時間しか寝てないんだよねー」みたいな不幸自慢ではなくて純度100%のピュアーな自慢ですよ!なにをこんな盛り上がっているかというと、ベトナム国立公園に行って書いた記事巨大ナナフシから蝶の幻想的な乱舞まで!雨季のベトナムの森に泊まるが、昆虫写真の大家の目にとまったのです!

ベトナムから - 海野和男のデジタル昆虫記

ベトナムから

2010年09月11日

 今回のベトナムは3つの国立公園を巡る旅だった。ことのはじまりは先月末に、メレンゲが腐るほど恋したいというWEBに偶然たどり着いたことだった。その方の写真が素晴らしく、居ても立ってもいられなくなり、その翌日にはもう予約を入れていたという次第。


海野和男さんといえば、日本の昆虫写真家の草分け的存在。その海野さんが、わたしの旅行記を見てベトナムに蝶を撮りに行かれたと書いてある!「こんなに沢山のチョウを見たのはペルー以来」ともあり、クックフーン国立公園が世界有数にチョウを見られる場所であることもわかって、自分の体験がさらに貴重さを増した気がします。これまでもインターネットではさんざびっくりしてきたつもりですが、この先これ以上驚けることがあるだろうか…
それにしても、
クックフーン国立公園 - 海野和男のデジタル昆虫記
上記などいくつかの記事で今回ベトナムで撮られた写真を見ることができますが、やはりすごすぎる!蝶だまりの夢みたいな世界が完全に再現されて陶然としちゃいますね…ご著書にベトナムでの写真が載ることがあったら、買って宝物にしたいです。


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そんな世界有数のチョウ名所にもアクセスできるベトナムの首都・ハノイ。熱帯のイメージが強いですが四季があること、アジアのワイルドな感じと旧フランス植民地時代の優雅な風物が混在していることで知られています。今回は虫じゃなくて、ハノイの街歩きスポットとおいしいものを重点的にご紹介したいと思います。
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ベトナム航空のかわいらしい飛行機。冬に台湾に行った帰り、空港で見て気になっていたのです。ついに乗れる!と思いきや、自分が乗る飛行機はなんかネズミ色のあんまりかわいくないやつだった…ガビョーン
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空港でつつがなくガイドさんに拾われ、ハノイ市内のホテルにチェックイン。ベトナムならではのミニホテルというのに泊まってみたくて、ツアーに追加料金を払っただけあってなかなかオシャレです。シナモンホテルという名前のとおり、ベッドにシナモンの原木が飾ってありました。ウェルカムドリンクのスイカジュースもおいしい!

ビビッドな市場めぐりと動物たち

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さっそく街に飛び出します。これはホテルの目と鼻の先にある大教会。フランス統治時代にこの様式になったようで、ホテルにいると15分おきに時刻を知らせる鐘の音が聞こえます。
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ハノイ市街のランドマークである大教会の周りには、日本人やフランス人のオーナーが経営するおしゃれなお店が点在しています。とはいえとにかくカジュアルに鳴らされるクラクション、バイクの多さ、メガネが曇るほどの熱気と砂埃に圧倒される…。
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電線もすごいカオティックである。しかしハノイ遷都1000年記念祭にあわせて、電線を地中化する計画などもあるようです。
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行く前はいつもの猜疑心で「物売りや雑踏のエキゾチックな写真をいっぱいガイドブックで見たけど、京都みたいにイケてるとこだけ撮ってるんじゃないの…?」と思っていましたが、いい意味でムンムンしていて最高です!

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旧市街は通りごとにアオザイ・仏具・はんこ・肉まんなど、専門店が軒を連ねています。アオザイ通りでワンピースをオーダーするぞ!と思っていたのだが、バイクをよけながら歩いていくだけで精一杯。大教会周辺のショップのレベルが高すぎて、既製品で満足してしまったのもありますが…*1


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ドンスァン市場というマーケットの大きな建物にたどりついたが、夕方なので早くも店じまいしつつあるようです。しかし建物の外の屋台は賑わっています。
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そうそう、こういうビビッドな市場を求めてたんよ!
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苦悶の表情で時を止めた鳥の横にある、なんだろうこの丸いのは…

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旧市街はそう広いエリアではないが路地が多いので、すぐ地図どおりにたどれなくなってやみくもに歩きまわる。水産物もエアレーションしながら売っていてなかなかおいしそうです。
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鮮やかな野菜と香草も山盛り!ハーブとスパイスを合法ドラッグばりに愛用している人間にとっては夢のようですね〜
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市場を闊歩している鳥さんらはむしられかけたところで息を吹き返して逃亡したのか、元々こうなのかは不明。
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ウツボみたいな顔のは台湾で食べた田ウナギらしい。
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これは蚕のサナギだと思う。ちょっと気になるのですが、欲しそうなそぶりを見せたが最期、30匹くらい袋に入れて突き出されそうなのでやめておきました。
ほっつき歩きながら「ホビロン」というアヒルの半孵化卵をずっと探していたのですが、全然見つからなかった。鶏肉と卵のいいとこどりみたいな味がすると聞き、どうしてもベトナム滞在中に食べたかったのですが、ベトナムドリームのうち唯一叶いませんでした…。

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アホ面さげてウロウロしていると当然のように狙われるわけで、「コレを背負って写真を撮ると楽しいゾ!」と寄ってきたパイナップル売りにカモにされているところです。このあと高温で傷んでそうなパインの切れをササッと袋にいれて「3ドルよこせ」とか言ってくるのである。この手の押し売りは法律で取り締まられてるそうで、この人メッチャ笑顔ですけど犯罪者ですよ…。

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チワワ「持ってそうな人から多めにいただくのが社会主義ですよ。発砲スチロールの再分配はいかが?」
メレ子「いや、ありがとう…喉につまらせんよう気をつけよ」

高級ベトナム料理から道端スイーツまで…ベトナムで食べたおいしいもの

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ここでベトナムで食べたおいしいものを写真で振り返ってみたいと思います。まずはガイドブックを見て行ってみた「雷魚鍋(チャーカーラーボン)」の専門店。どうやらメニューは雷魚鍋のみのようです。ナッツに米麺(ブン)、タデ、ディル、長ネギ…仕上がりが想像しにくい材料たち…。するとカンカンの七輪を店員さんが運んできました。中にはターメリックをつけてチリチリに揚がった雷魚の身。
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これを一緒くたにして食べてみると…雷魚の白身のジュンジュワー感、ピーナツの歯ごたえ、香草の香り、ブンのしっとり感がまさに口内オーケストラです!日本で出している店があればまた食べたい。

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ベトナムにはフランス統治時代の香りを残す高級料理店も多いと聞き、一度は高級っぽいのも食べておこうと大劇場近くの「リトル・ハノイ」というコロニアルスタイルのお店に行きました。
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えらいオシャレっぽい!メニューも日本語表記があって安心。
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こちらはシャキシャキしたバナナの花のサラダ。
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なんか料理名が長すぎてまったく覚えてないのだが、どれもこれもおいしかった!お酒飲まないけど一人5,000円くらいでした。

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とにかく蒸し暑いので、手当たり次第にカフェに入っては「欧米人はなんで欧米人御用達って感じのお店にしかいないの?毒でも盛られると思ってるの?」とフカしながら、ラッシーやら生ジュースやらベトナムコーヒーを浴びるように飲んでました。パッションフルーツやマンゴーなど、日本だとけっこう高くつくドリンクをたくさん飲めて幸せ!しかし街中には道端すぎて涼がとれない感じの店か、欧米人御用達カフェの二種類しかなく、中間が極端に少ない気がする。

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最終日「ハッ!ベトナム来たのにフォー食べてないジャン…これはまずい」と気づきました。
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牛肉入りはフォーボー、鶏肉入りはフォーガーです。
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「ンフー!ライムを絞りまくると暑さも吹っ飛びますな!」

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さらにしょっぱいフォーのあとは甘いものが食べたくなるわけで、シントーのお店がたくさんあるトゥーティック通りへ。
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シントーは角切りのドラゴンフルーツ、アボカド、オレンジ、メロン、ぶどう、スイカなどの珠玉の果物たちをグラスに入れてコンデンスミルクをかけたものです。
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氷を持ったボウルも出してくれるのでグシャグシャに混ぜて、
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「どんだけ夢の詰まった食べ物なんだよ!!!」
最高潮のテンションでいただきます!こんなに盛りだくさんの果物にコンデンスミルクって、まずいはずがないじゃんか…反則にも程がある!けしからんのでもっと調査の必要がありますね(と2杯目を注文)
かなり道端っぽいところで氷(生水)を食べてしまい、ちょっと不安でしたがピンピンしてました。日本に帰ったら仕事がたまってて胃が痛くなったので、まとめると外国より日本のほうが胃腸にとって危険な環境ということに!
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幼稚園のイスみたいなプラスチックの腰かけに座ってシントーを食べていると、道の向かい側から猫に凝視された。
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「ぼっちゃん、そんなところに座ってると危ないでヤンスよ」
「ヒー」
犬におびえる子供。
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自慢の手管でベトナムの猫をもたらしこむ。ちなみにこのあやしい編み笠は、タムコック渓谷で買ったものです。ハノイ市街で物売りでもないのにこんなのをかぶって喜んでるのはメレ山だけで、ベトナム人にもすごい見られた…でもこんな赤いかがり糸とかわいいリボンがついてて1ドルは安いと思う!

ハノイ不忍池・ホアンキエム湖の昼と夜

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アホ丸出しの格好でハノイ不忍池ことホアンキエム湖畔を歩くメレ山。ほんとにベトナム人にすごい見られた…(しかしかぶるのをやめない)
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手軽に一周できる広さといい、都会人のオアシスになっているところといい、ほんとに上野の不忍池みたい。木の上の人も変な格好の日本人にカメラを向けられて笑ってますね。
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鳥かごがいっぱい吊るされて小鳥が鳴きくらべをしている。ベトナムの人は小鳥が好きで、他の鳥と鳴き合わせすることで自分の小鳥も歌を上手くしようと思っているみたいです。
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夜に湖の横を通るとこんなことになっていた。えらいテンション上がっているが、お祭なのか毎晩テンション高いのかは不明です。後者っぽい気はするが…。
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湖の上に小さなお寺があるところも不忍池っぽいが、橋の尋常ないライトアップぶりは他の追随を許さない。
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「橋の上にいるだけでお手軽ホラー仕様に…」
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王様に宝剣を授けたという神亀が祀られています。実際にこの湖にはシャンハイハナスッポンという1メートル以上になるスッポンが棲息していて、1968年に見つかったやつはなんと2メートルあるらしい!なんて夢いっぱいの都会のオアシスなんだ…

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湖の周りの公園は夜がふけても大盛況である。子供が多いのが印象的。
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「昼間が脳ミソ溶けそうなくらい暑いから夕涼みは盛り上がるのよねー」
上品なオッドアイの猫も戸口で涼んでいます。

ベトナム古民家体験できる「87マーマイの家」

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旧市街の中にある19世紀のベトナム古民家を展示している「87マーマイの家」。87は番地名みたいですね。
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おしゃれな建物ですが、中にはベトナム民芸品がいろいろと置かれていて、ちょっと目を留めると英語で説明がはじまるため気が抜けない。ベトナム人は器用で工夫好きなことで有名で、日本企業が進出しても工場のフローを工夫して変えちゃうのでちょっと困るとかいう逸話があるそうです(ただしソースはうちのお母ちゃんで、がっちりマンデーとかで得た情報ではないかと思いますが情報元は不明)。しかし世界的に器用ということになっている日本人たるメレ山の例を考えると、十把一絡げには語れないと考え直す余地がありそうです。
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二階の中庭から隣の建物を見上げると、創意工夫に富みすぎたビニールハウスが。こういうところで一年くらい、建物を侵食しつづける植物パワーと熱気に途方に暮れながら暮らしてみたいものだ(たぶんグッタリライフについて一ヶ月ほど執拗にレポートしたあと、退屈に倦みはててしまうことは目に見えています)
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ここにも九官鳥がいたが、台湾のやつと違ってランバダは歌っていませんでした。
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古民家がこれなら、一般的な建物はどうなのか?というと、レンガをセメントや漆喰で固めた、間口がやたら狭く上に細長いビルが多いです。クリーム色や水色、薄緑色などでかわいらしく塗られたものも目立ちますね。木造の古民家が残っていないのは台風が多い気候に加えて、ベトナム戦争の爆撃の影響もあるのではと思う。

ベトナムの戦争の歴史を知る「ホアロー収容所」

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旧市街からは少し南に行ったところにあるのが、ホアロー収容所。フランス統治時代に建てられたこの刑務所で、独立運動に身を投じたベトナム人の政治犯が捕えられ、拷問を受けたり殺されたりしました。
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リアルに再現されたベトナム愛国者たち。足枷が痛々しい。
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中には脱獄に成功した人たちもいたらしく、破られた鉄格子が保存されています。

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さらに時代が下ると、今度はベトナム戦争時にアメリカ人捕虜を収監するのに利用されました。アメリカ兵たちは皮肉をこめてここを「ハノイ・ヒルトン」と呼んだとか。いかにもアメリカンジョークって感じですね…。展示内容は前半とは一転して、開放を前にしてクリスマスパーティやチェスを楽しむアメリカ人捕虜の写真や手紙など、「アメリカ人捕虜に人道的に接しました」という内容になっている。

おまけ・ハノイのバイクなんでも載せすぎ特集

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ガイドのゴックさん「ベトナムの交通は…ムチャクチャです!」
基本的にノールールなベトナムの道路。朝晩は特にすごいバイクラッシュになります。信号も数が少ないので最初は立ちすくんでしまいますが、道を渡るときにはゆっくり立ち止まらずに「轢かんといてよ〜」という顔で堂々と渡るのがコツとのことです。
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バイタクの運ちゃんもひっきりなしに声をかけてきますが、平常心で「いらん」「いらんよ」と日本語で返しながら歩いていたところ、運ちゃんが「イラナイ…」と呟きました。「いらん=いらないであることがわかるくらいいらんいらん言われとるのか…」とちょっと申し訳ない気持ちになったが、乗ったら超ボッタくってわたしの申し訳なさを打ち消してくれることでしょう。
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寝落ちした子供は手支え。
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ドアも載せる。
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定員は4名。車で国立公園など行く際にも事故を見たし、なんでもベトナム中で日に30人ほどが交通事故で死んでる計算になるのだとか…おそろしすぎる!あと、「バイクは庶民には手が出ないくらい超高い」との話のわりにバイク普及率が高いようなのでちょっと不思議。必需品なので、なんとかして手に入れてるのだろうけど…
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しかし載せすぎ特集でいちばん興奮したのはコレ!
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現地ツアーに行く途中の車から見えたバイクに、豚の赤ちゃんが加重積載!
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「ワイらなー、今から『でぃずにーらんど』っていうところに行くところなんやで。人間と動物がいっしょに歌ったり踊ったりする楽しいところらしいケド、アンタは行ったことある?ちょっと窮屈やけど、いっときのガマンやわ」
メレ子「そうやね…ほんとにいっときのガマンよ…」

シャーロットのおくりもの
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あすなろ書房
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ちなみにわたしは豚の子どもというとこの児童書が大好きでした。豚のウィルバーがでぃずにーらんどに行かなくてすむように、蜘蛛のシャーロットががんばるお話だよ!


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次回のベトナム旅行記(最終回)はハノイから行く水の名所特集。ハノイ郊外に広がる湖で朝摘みされたハスのつぼみでつくる「ハス茶」の製茶風景と、タムコック渓谷について書きます。


ハノイ市内観光 -a set on flickr-

*1:ハノイで買ったものについては次回の記事で書きますね