水に落ちる性格

仕事で中国に来ているというと「大変そう……」という反応をされることが多いですが、いちおう社内で中国駐在の公募が出たときに自ら応募しているんですよ。報知のメールについていた「応募する」ボタンを、2時間くらい考えてポチッと押した。
当時のボスにも半年くらい前から「今の仕事はもう入社してから8年くらいやってるし、中国にも出張で何度も来てこっちの社員とのコミュニケーション取れてきたし、海外で働くことに興味がある。公募が出たら応募しようと思います」と話していて、ボスも応援してくれていました。出張中なのにわざわざ電話をかけてきてくれて「例の公募だけど、押した?いや、押していいんだよって言おうと思って。押したんだね!オッケー!よい週末を!(金曜日の夕方だった)」と言ってたのを覚えている。いい上司だなあ。
そんなわけで行くための土壌は整っていたし、あくまで期間のある出向なので現地採用とかに比べたらそこまで勇気がいる判断ではないはずだけど、就業ビザがなかなか下りず(本社での仕事との間に見た目上の連続性がないとかなんとか)、赴任まではずいぶん時間がかかった。
赴任までと赴任後の数か月、いやつい最近まで、ずっと緊張していたような気がする……。ボタンを押す瞬間はむしろ何も考えていないに等しく、「細かいことは押してから考えよう」くらいの気持ちだったので、押してから赴任までの期間が長いのはつらかった。根暗の考え、首を絞めるに似たり。

この前、中国でできた日本人の友達から「紹介したい男性がいるんだけど、自立した人が好きなんだって!メレ山さんはひとりで海外に来ちゃうくらい自立心があるでしょう?」と言われた。できれば自立してないよりは自立していたいとは常に思っているけど、はたして自立しているんだろうか……自問自答の結果出した答えは「水面をじっと見続けた結果水に落ちているだけ」だった。
目の前に穏やかな緑色の水面があって、堤防から身を乗り出して見ているとだんだん水面のことしか考えられなくなって、もう水に落ちるしかないような気持ちになってくる。ピラニアがいるんじゃないかとか足が立つかどうかとか、検討事項はいろいろあったような気がするけど、それ以上考えるのが面倒になってより過激な選択をしてしまうことが多いし、そういう時ってなんか「生きてる」って感じがする。でも「生きてる」って感じるときって、総じてわりと死に近いよね。ビビりのくせに怖がりたがりなので、自分に小さなチキンレースを仕掛けているうちにいつかポロッと死んでしまうのかもしれない。紹介ですか?数人で楽しくカラオケして何事もなく帰りました!