沙東すず

以前はメレ山メレ子という名前で「メレンゲが腐るほど恋したい」というブログを書いていました

スネークセンターでニシキヘビに巻かれる

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わたしの敬愛する写真ブロッガーたちと「みんなで写真撮って遊びたいよねー」という話をしていたら、なぜか群馬のジャパンスネークセンターという所に行くことになりました!まあなぜかっていうか、保府山さんに写真を撮りに行く場所を打診する中で
「そういえばスネークセンターではニシキヘビを巻けるらしいですよ」
「やっぱり動物とのふれ合いは心を洗われますよねー」
「こんにちはニョロー」
と、ヘビに会いたい感をしたたらせていた結果なのですが…根回しって重要!というわけで安全ちゃん保府山さんヨーグルトさんカカさんとカカさんの息子さん・KZM君の総勢六名でニョロニョロしてきました。
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カカさん親子以外の四人は都内からレンタカーで三時間弱くらいかけて、群馬県太田市薮塚にあるジャパンスネークセンター(通称ヘビセンター)にたどりつきました。入り口からもうムンムンしている(あと、北口から入ると手前の売店で食事をすることをムンムンすすめられます)
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この日は秋の白蛇観音供養祭なので、イベントが目白押し。「計画的にまわろうねー」と言いあいながらチェックします。

熱帯のヘビたち

まずシマヘビとふれあい体験をしたんですが、その様子はのちほど。カカさんたちと合流する前に熱帯蛇類温室を見てみることにしました。
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…!?
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二階にはいささか唐突に感じられる古代生物のオブジェがあり、一階に生きているヘビと死んでるヘビが展示されています。ニシキヘビを巻けるのもここ(日曜・祭日のみ)。
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この緑色のきれいなヘビはトウブグリーンマンバ。実はこのマンバさんたちは先日ニュースをにぎわせた時のヘビなのです。
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2008年8月、原宿のマンションで51匹の毒蛇を無許可飼育していた男がトウブグリーンマンバに咬まれて救急車で運ばれました。目のつぶらな美しいヘビですが、非常に強い神経毒を持っていて、助かったのは奇跡に近いそうです。飼育が発覚したことで宙に浮いた毒ヘビたちは、スネークセンターに引き取られることになりました。
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「数奇な運命をたどっちゃったけど、ここで平和に暮らすワ…」
ものうげにアゴを石のうえにのせているブラックマンバ
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マンバもいいけど毒といえばガラガラヘビだろ、常識的に考えて…」
ガラスにかぶりつきでアピールするセイブダイヤガラガラヘビ。この施設、毒ヘビ事件ではからずもヘビ界のスターを勢ぞろいさせることになってしまったのでは…
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立派なガラガラは脱皮殻が積みかさなったものです。これをふるわせて威嚇音を出す。
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チューしてる!ナカヨシー!と思ったら左のヘビはその後水に落とされていました。

コブラ毒吹き体験

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お次は蛇毒研究室でコブラ毒吹き体験だ!と思いきや、人が多すぎてまったく見られない!
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スタッフ(関係ないけど写真ブロガーの平民さんに似てらっしゃるので個人的に混乱する)の人がコブラについて説明したあと、コブラを刺激して毒を吐かせていたらしいのですが、混みすぎててよくわかりませんでした。くやしすぎるので、「こんなのは虐待なんだぜ」「文明国のすることとは思えませんよ…」と毒づきながら外で待つ。
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ショーが終って観客が出て行ったあとには、毒を吹きかけられた美人の写真が残されていました。コブラが目を狙って毒を吐くことを実験したらしい。しかしどことなくエッチな感じがしますね…と言いたかったのですが、わたし以外はみんな品行方正な人達なので黙っていました。

美麗お弁当タイム

ここで車できたカカさん・KZMくん親子と合流。KZMくんはギターとジャンベを愛する目元涼しい11歳で、わたしはいっしょに花鳥園に行ったことがあるので「鳥の人」と呼ばれています(自慢)
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カカさんが美しすぎるお弁当を作ってきてくれたので、みんなでいただきました!おまけに全員におみやげとしてジャムまでいただいて、感動しきりでした…。
自己紹介とか近況とかを語り合ってたいへん盛り上がったのですが、KZMくんがヘビへの期待感が高まりすぎて煙が出そうになっていた(朝五時前に起きて「お母さん、ヘビ早く見に行かなくていいの?」と言っていたらしい)ので頃合をみてニシキヘビを巻きにいくことに。

ニシキヘビ巻き体験

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ついに本日のメインイベントがやってまいりました!
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黒茶色のヘビを巻くのかと思ったら、ここのニシキヘビさんはアルビノなのもお得感があります。なんて鮮やかな黄色!
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ヘビを巻く仲良し親子!笑顔がフォトジェニックすぎてたくさん撮ってしまいました。
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すごい首しめてるみたいに見えますが、首の肉が意外と垂れているのでそう見えるニシキヘビ。そして脱皮中で部分的にささくれているのが、おとりこみ中に申し訳ありません…という気持ちを抱かせる…。
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わたしもガッツリ巻いてもらいました!
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ずっしり重くて意外とヒンヤリしている。
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うしろから迫る別の大蛇!
女性陣とカズマくんでかわるがわるヘビを巻いて、保府山さんとヨーグルトさんにもオススメしたのですが固辞されました…mottainai

資料館

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ニシキヘビにたいへん満足したあとは、おもにヘビの標本を展示している資料館へ。
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ヘビの陰茎。ヘミペニスというらしい。
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ヘビは目じゃなくてピット器官でエサをさがすよー…という話なのだが、イラストがトンチキすぎる!足がないのにイスに座ってるところとか、チュー太郎の危機感のなさとか…安全ちゃんが「寂れっぷりを楽しむ施設と思いきや、ヘビってすごい時間泥棒ですよねー」とコメントするくらい、突っこみどころの多い展示が盛りだくさんです。


そのほかにも温室や屋外展示でとにかくたくさんのヘビを見た。
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親とはぐれてギャン泣きしている子供を見たが、ここで迷ったら大人でも泣くかもしれない。
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シマヘビとマムシは、昔はもっとウジョウジョ屋外展示していたのだが、今は人道的・経済的観点から目をこらせば数匹見つかる程度の密度になっています。なぜかミニブタもいる。

シマヘビとのふれあい

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本日二回目のシマヘビふれあい。不穏な黒いカゴから、スタッフの方がシマヘビを一匹ずつつかみ出してくれます。
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シマヘビは咬む危険はありませんが、怖がる人がいるためかセロテープでくつわをされていてかわいそうな感じです。
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ヘビの正面顔は口角があがっていてカワイイという気づきを得ました。
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ヘビにガン見される。
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ヘビのいい持ち方の例。すっかりKZMくんの腕を安住の地とこころえています。
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平民さんに似てる人は、ヘビを配りながらぽつぽつとヘビへの接し方やおもしろ知識について教えてくれます。「ヘビはなつきますか?」という質問に対しては「ヘビを飼うということはいかにヘビの邪魔をしないように同居するかということですね」と言っていたのが印象的で、ヘビとふれあえるよー!というイベントをするにあたっては割り切れない思いがあるのかな…と思わされた。
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園内で我々によくからんできて、ヘビの見方を指図するわりにヘビの扱いがぞんざいな男の子(「ヘビ奉行」と安全ちゃんに命名される)がいたんですが、ヘビ博士の前にはひとたまりもないことになっていた。ヘビ博士はキレるとヘビをわしづかみしちゃうの…!
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ガバァー
蛇民さんと蛇奉行のいきさつは、カカさんによるオフレポマジカル蛇センツアー続・マジカル蛇センツアー夜露死苦


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こんな感じで、予想より五倍くらい濃いヘビ体験でした。これでもまだぜんぜん紹介しきれてない感が…。次に訪れたときには食堂でヘビ料理も食べてみたいです。
レンタカーの手配&運転をしてくれた保府山さん、ヨーグルトさんありがとうございました!帰りの車で「尿意をおさえられないのでどこかショッピングセンター的なところでとめてください」と言ったら、みんながそれぞれの「あのときはもらすかと思った体験」を述べはじめ、「お前ら…その危機はリアルタイムでわたしの身に起きているよ!」と思ったのもいい思い出です(間に合った的な意味で)


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別のブロガーさんがおすすめしてくれたのは武田百合子の『遊覧日記』。武田百合子が娘と、あるいはひとりで色々なところに行ったエッセイ集なんですが、「藪塚ヘビセンター」の章があります。当時のスネークセンターの様子が伝わってきて予習に最高かも。

ジャパンスネークセンター
公式HP:http://snake-center.com/
【電車アクセス】
東武伊勢崎線・特急りょうもう号で浅草から約90分〜東武桐生線藪塚駅」より徒歩10分・JR両毛線岩宿駅」よりタクシー7分
【車アクセス】※隣接駐車場あり(有料)
北関東自動車道 「太田藪塚IC」より東へ約10分(藪塚温泉街に隣接)・東北自動車道 「佐野藤岡I.C」より国道50号で桐生方面へ約40分

スネークセンター -a set on flickr-