沙東すず

以前はメレ山メレ子という名前で「メレンゲが腐るほど恋したい」というブログを書いていました

シンガポールで、スパイスたっぷりのローカルフードと未来都市の夜景を楽しむ

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はてなまかないシェフ・さっこさんのレシピブック作成企画に参加しました

フォトブック作成サービス「DreamPages」さんのPR企画第二弾にもしつこく登場しているのです。

はてなまかないシェフ、「ドリームページ」で初の“レシピ本”作りにチャレンジ!
ちなみに、自分でフォトブックを作成した第一弾の様子はこちら↓


今回は、はてな京都オフィスの「まかないシェフ」でフードコーディネーターのさっこさん(id:sacco0627/まかない日記はid:macanai)が、よだれ満載のレシピ本を作成。フォトブック先輩として呼んでいただいたのですが、「なにこの野菜たっぷりの彩りゆたかなごはん!」「ねたましい…」「おいしいものの話ばかりしておなかすいてきました」とかブツブツ言うばかり、何の役にも立ちませんでした。
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いろいろと昨今の食生活をかえりみて反省したので、さっこさんが上記事で紹介されているレシピを見ながら「かぼちゃのドライカレー」を作ってみました。

道場六三郎監修のちょっといいミキサーを勢いこんで買ったわりにそこまで活用できていなかったのですが、まさに面目躍如という感じで活躍していました。ミキサーを使えばルーのカレーを作るよりだんぜん楽!加熱した野菜の甘みとスパイスの香りが口いっぱいに広がりました。さっこさんありがとう、道場六三郎もありがとう…

手羽元をコーラで煮るとおいしい(という曖昧な供述)

記事の中で、わたしがよく作る料理として「手羽元のコーラ煮」について言及しています。異常にシンプルなので付け加えることはあまりないのですが、せっかくなので写真つきで紹介してみますね。
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材料は手羽元、ごま油、醤油、八角(なくてもOK)、コーラ。「コーラの中のなにかの成分が肉を柔らかくするとかしないとか…」と言ったら、はてブニュースのライターさんに「ものすごく曖昧な情報ですね!!」と言われました。
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1.フライパンにごま油をひいて手羽元をジャージャー炒める。
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2.ひととおり炒めたらコーラを投入。ここでは500mlボトルを一本使いました。手羽元の量にもよりますが、7〜8割浸るくらい入れています。コーラはカロリーゼロのを使ったこともあるけど、特に支障はなかった気がします。手羽元から出た血が灰汁みたいなって気色悪いのですくいます。
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3.醤油で味付けをします。大さじ2か3を、煮汁の味を見つつ首をかしげながら入れる。コーラからもなんだか八角に似た香りがするのですが、八角が好きすぎるのでさらに一個パキパキ割って入れます。八角ってなんてかわいらしい姿なのかしら…
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4.さらに20〜30分くらい煮て火を止める。すぐ食べてもいいのですが、できたては味がしみてなくて物足りないと思うことが多いです。一度完全に冷めるまで待つか、ラップをかけて冷蔵庫で一晩寝かすと身離れがよくトロトロになります。
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一晩寝かせると、鶏から出た脂が煮こごりに!もう少し暖かくなると、この冷たいプルプルも楽しめます。煮こごりは正義!
コーラと醤油をベースにして煮るのは、四畳半料理人こと平民金子さんも以前言及されていましたし、各所で重宝されている味付けみたいです。「手羽元のコーラ煮」で検索すると、いっしょに煮卵を作ったりとアレンジがいろいろ出てくるのでどうぞお試しください。

シンガポール出張ごはん日記

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わたしのまかない日記は茶色くて意味不明の供述になってしまった…やはり素人は、まかなうよりもまかなわれたい!というわけで、以前に出張したシンガポールのごはんを紹介したいと思います。
某月某日
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一週間の滞在中、シンガポールの人たちはとても親切で、毎日いろんなところにごはんに連れて行ってくれたのです。たまたま出張日程が重なった会社の人がシンガポール駐在歴があり、とても現地で慕われてる方だったので、先輩のドシシオさんとわたしはくっついて回ることでその恩恵を十二分に受けたのであった。
シンガポール料理といっても明確にイメージできる人は少ないのではと思いますが…現地の人が「フードパラダイスへようこそ!」と請け合うように、中華料理とマレー系ムスリム料理を中心に、各国の料理が食べられるようです。
上の写真は肉骨茶(バクテー)。豚スペアリブのスープですが、コショウがかなり効いています。漢方ハーブを入れて薬膳っぽい感じにしたり、おでんのように家ごとの味があるらしい。
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これはフィッシュヘッドカレー。名前のとおり、魚の頭と野菜を煮こんだカレーです。コショウとカレーの挟み撃ちにあい、おおいにむせるメレ山を見て、周囲があわててお茶をオーダーしてくれました。ここは香辛料エリートの国。
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夜は夜で「ホーカーに行きましょう!ホーカーでローカルフードを食べなきゃ、シンガポールに来たとは言えないわね!」とのこと。ホーカーとはローカルフードが軒を連ねた市場のようなものです。いわゆるフードコートですが、フードコートは完全に屋内でエアコンがあるもの、ホーカーは屋根だけあってエアコンはないものというイメージらしい。
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麺類は特にバラエティがあります。これもおいしかったことしか覚えてない、どうすれば食に関する語彙のゆたかなブロガーになれるんや…
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サテーはピーナッツの甘いソースをつけて食べる焼き鳥。ムスリム系の人は食べませんが、中華系やヒンドゥー系の人にはポークサテーもあるそう。
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チリサンバルという赤いソースが分厚く塗られたエイの炙り焼き!
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牡蠣と卵の炒めもの。前にアユタヤの道端の汚い屋台でハエを追いながら食べたのはこれだったのか。
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いろんな貝料理も売られていました。
わたしがごはんの写真を撮るのがおもしろいらしく、「これもwwwまだ撮ってないよwww」って感じでどんどんすすめられた!!
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みんなはアジアでおなじみのタイガービアーを飲んでご機嫌である。
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酒豪の顔をしていると言われるがアルコールに興味がないわたしがきょろきょろしていると、シュガーケーン(さとうきび)のジュースを持ってきてくれました。ハイパワーな感じのジューサーで絞りたてのジュースは、しつこくない甘さで蒸し暑さに効きます。これはすごくおいしい!
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広いホーカーの全貌が気になり、トイレに行くついでに徘徊してみると、奥のほうでは食べ物だけでなく服や熱帯魚が売られておりました。
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「なんやなんや」
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つぎはぎ猫「ワイは売りもんとちゃうで!いくら積まれても動かん」
メレ子「アンタみたいなおおらかな柄の子に値をつけるやつがおるか」
まあ、個人的にはおおらかな柄の猫は大好物ですが…
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ひとしきり見て回って戻ると、テーブルでは「メレ山はインセクトの写真を撮りにいった」とドシさんが説明しており、「ここにはコックローチしかいないよ」と諭された。


某月某日
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シンガポールでは休日がないスケジュールだったので、観光のチャンスはないものと思っていたが、仕事のあとドシシオさんが「マーライオンを見ておくべきだ」と言い出す。ホテルを出て川沿いに歩いていくと、水上バス的なサムシングが数十分おきに出ているようです。
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昼は出歩く気になれない暑さだからか、夜景のテンションがかなり高めである。
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飛びこむ子供たちを模した銅像があるが、水は道頓堀ばりに汚い。水資源に乏しいシンガポールでは飲料水はとても貴重で、隣国マレーシアへの水依存が深刻な問題になっているので、下水から日本のハイテク技術・逆浸透膜で処理した再生水のプロジェクト「NEWater」や、海水をどーんと淡水化するプラント建設やらを進めているそうです。昼はスコールがザンザン降ったり、こうして水上バスに乗ったりしていると、水不足なんてぜんぜんイメージできませんが大変ですね…。
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30分ほど下ると河口に着きました。金融街の超高層ビルをバックに、例のアレが見えてきた…
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正直なところ「えー、マーライオンとか世界ガッカリ名所だって言うし、別に見なくても大丈夫ですよ〜」とかホザいてたのですが、けっこうすごいじゃないか!具体的には「思ったより大きい」「思ったより噴射する水の勢いがすごい」「思ったよりまわりの建物が非現実的でカッコいい」などの要素が感動を呼んでいます。
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マーライオン横の波止場で下船する。向こう岸に見えるムチャクチャな建物は、2010年に開業したマリーナ・ベイ・サンズ。ラスベガスのカジノリゾートを運営する会社が建てたビルには、巨大カジノ、ホテル、美術館、ショッピングモールがあります。一番上の宇宙船を思わせる部分の屋上には、SMAPソフトバンクCMで有名になったインフィニティ・プール。むせ返る未来感…
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マーライオンは後ろから見るとなお巨大であり、そして意外なほど山葵に似ている。
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「なーにがスマップだ!(シャー)」


某月某日
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「あなたハイナンチキンライス食べたことある?これを食べさせずに帰らせるワケにはいかないわね!」と、別のホーカーに連行される。
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このホーカーは団地の中庭みたいなところにある。台北やタイでも思ったけれど、家でがんばって自炊しなくても外で安くバラエティ豊かなごはんが食べられるのはとてもうらやましい。しかしこの洗濯物の干し方はどうでしょう。なんだか危なそうだし、スコールがきたら瞬殺ではないのか。
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「いらっしゃっせー」
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猫店員にちょっかいを出しすぎて午後は毛だらけで仕事するはめに。
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海南鶏飯は茹でた鶏と、その茹で汁で炊いた米をあわせたもの。鶏はローストタイプとスチームタイプ、排骨(パーコー)という豚肉をカリッと揚げたのや野菜炒めもオーダーしてくれています。「テイクイットモアー!」とものすごく薦めてくれるのですが、おいしいけどそんなに入らないよう…でもおいしいよう…といった状態。ふと薦めたご本人を見ると「実は個人的にはチキンライス好きじゃないからねー。これはシェアしないよ」とか言いながら、なんか定食っぽいのを食べていた!
夜はホテルの近くで和食だったのですが、初の海外出張(まったく説得力はないかもしれませんが、日中はSHIGOTOしておりました…)と物量作戦とスパイスでやられきっていた胃がみるみる蘇りました。


某月某日
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ここは上述の分類によればややフードコート寄りかな?ショッピングモールや駐車場と同じ建物になっている。
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「日本フルーツ高い!シンガポールフルーツ安い!つまりここは天国!」的なトークをする。
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前に食べたのとはまた違うタイプのバクテーと、フィッシュボールスープで食べる卵麺。麺類のバラエティも異常に豊かです。麺が最初からスープにつかっているタイプと別々のがある。
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夜は出張トリオで繁華街にやってきました。オーチャード・ロードは日本でいうと銀座みたいなところのようですが、派手やかさや活気は銀座よりあるのではないかしら…
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オーチャードセンターの中のレストランで、駐在経験のある方のシンガポール思い出ごはんを次々とオーダー!
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ミーゴレン(東南アジア風焼きそば)
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ソムタム(パパイヤのサラダ)
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ごつい顔の白身魚のサンバルソースがけ。ごつい顔の白身魚はなんで大体おいしいのか?
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「やはりマリーナベイサンズに行ってみるべきでは」という話になり、MRT(都市鉄道)に乗る。プリペイドカードを撮っていると会社の人に「こういうのも撮るの?ブログに載せるの?」と訊かれ恥ずかしい。
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この辺の景色はすごく横浜みなとみらいっぽい。海沿いの開発地区なのだから当たり前ですが、シンガポールでは現実感のない建物が今もドンドコ建造中であり、勢いを感じさせます。
その煌びやかな建物の下を、マレーシアやミャンマーからの出稼ぎ作業員たちを荷台に積んだトラックがブオーと走っていく。路上喫煙やゴミのポイ捨てには非常に厳しく、後部座席のシートベルト着用なども守らないと罰金。しかし、こと作業員の輸送については経済効率を優先してかなり柔軟に対応しています。高速道路などで事故も多発しているので、規制を強化しつつはあるみたいですが…
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巨大カジノにも潜入したのですが、いかついガードマンに撮影禁止されたので写真は残っておりません。いかにも観光客って感じの人ばかりだったけど、カジノで100億溶かす製紙会社御曹司的なVIPはどっか奥にいるんだろうか?溶かすのはトイレットペーパーだけにしてほしいよねー
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どこに何があるのかわからずまごつきつつも、例のスマッププールに上るためエレベーターに乗る。会社の人に「こういうのも撮るの?ブログに載せるの?」と訊かれ恥ずかしい…
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ヒャー!
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しかし宿泊客でなければプールには入れないと告げられ落胆する我々。プールと同じ階にあるバーに陣取りました。す、すごい…「美味しんぼ」のオープニングと同じくらいアーバンな雰囲気や…(物心ついたときにはバブルが弾けていたため、アーバンに対する認知が歪んでいます)
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こんな夜景見たことない!ハスの花のような建物は、アートサイエンスミュージアムだそうです。
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元駐在員の方には懐かしい景色かと思いきや、「20年前とはぜんぜん海岸線が違う…」とのこと。なにしろ発展に土地面積が追いつかないので、どんどん埋め立てを進めているらしい。実はマーライオンも海岸線にあわせて何度か引っ越しているのです!たしかに海に向かってビャーとやってないとサマにならんよね…そしてマーライオンシンガポールに計5つくらいあるらしい。
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インフィニティプールは、我々のいるバーからはギッチリ区切られております。夜景との間に境界線がないように見えるので、すごい開放感でしょうね。
(参考)天空のプール
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メレ子「ムキーッ!きっと10分くらいいたら飽きるに決まっとる!」(セレブとこちらを隔てる植えこみに頭を突っこんで歯ぎしり)


帰るとき「虫があまりいなくて残念だったかもしれないけど、次はセントーサ島(バタフライパークがある)にも行くといいよ!」と言われたので、「いやいや、ここにはSHIGOTOで来たんですよ(キリッ)」と答えるOLメレ山であった。でもシンガポールはトランジットでの立ち寄る機会もあるだろうし、まだまだ楽しみたいものです!