沙東すず

以前はメレ山メレ子という名前で「メレンゲが腐るほど恋したい」というブログを書いていました

新宿から30分!緑豊かな丘陵とアートと古民家が一堂に会する「生田緑地」に行ってきた

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L・O・V・E・春☆ イヤッホーイ!唐突ですが皆さんに質問があります!

新宿から30分の場所に、丘陵歩きと生きもの豊かな森林とせせらぎとアートと古民家が一度に楽しめるパラダイスがあることを知っていましたか?
1.知っていた
2.今知った

1の方にも2の方にも読んでいただきたいという思いは変わりませんので、アンケートをとった意味はゼロですが、今日は神奈川県川崎市にあるでっかいオアシス「生田緑地」のお話をしたいと思います。花も若葉もすべてが輝くこの季節にふさわしく、虫の話がいっぱい出てきますので、虫がお好きな方はもちろん、虫嫌いの方もK点を超えると気持ち良くなるので凝視してください。

チョウのものすごい図鑑が出たので、お外に出かけます!

4月28日、日本チョウ類保全協会が作成した蝶の図鑑『フィールドガイド 日本のチョウ』の出版記念パーティに行ってまいりました。

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会場で来賓挨拶される昆虫写真家の海野和男先生。なんとこのあと、不肖メレ山も祝辞を述べさせていただきました…日本屈指の虫ガール虫ボーイを前に、このネームカードのいたたまれなさときたらないね!「すみません、女が虫をわしづかんでるだけで一般の方は虫ガールなどと言っていただけるのでして…すみません…この図鑑を活用してお勉強させていただきます…伸びしろがすごい…」とか言ってた微かな記憶があります。
わたしは制作にはタッチしてないのですが、この図鑑のクオリティはちょっとどうかしている。

  • 日本に生息するチョウ約240種に加え、亜種や外来種・大陸からの迷蝶も含め264種を掲載。国内で見つけたチョウはもれなく身バレする運命
  • 標本写真ではなく、実際にフィールドでとらえた画像を掲載しているので同定しやすい
  • 春型/夏型、♂♀の別がわかる写真を網羅し、図解で違いを詳解
  • 地方ごとに代表的なチョウをまとめて紹介しているので、サクッと同定できる

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 ▲まずはここをチェック!

  • 色と大きさからその日見たチョウを同定できる検索表搭載

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 ▲もう「チョウ まだら アザミ」とかで必死でGoogle検索せんでええんや!

  • 会員600名から掲載写真を募集し、応募総数6,300枚/掲載点数1,270枚/掲載者90名
  • これだけの内容を携帯しやすいA5変判に凝集し、定価1,890円(!)

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特に三番目の特徴が極悪。何がエグいかというと、キチョウの類は翅を広げて休むということがほぼありません。しかし同定するための特徴は表翅にあったりする、というわけで難易度の高い飛翔写真が必要になる。足りないカットはコアメンバーが野に出動して集めたのですが、キチョウの様々なカットを再三事務局から要請された女性は、苦労話スピーチで縷々恨み言を述べておられました。その方は「キチョウだけに貴重な体験をさせていただきました」と華麗に締めくくりましたが、写真メンバーも編集メンバーも事務局の妥協ないリクエストと容赦ないダメ出しにいかに疲弊したかのエピソードが噴出していた。
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その甲斐あって異常に濃い図鑑ができ、Amazonでも一時品切れとなっておりました。プレミアがついているところを映写して盛り上がる会場。
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海野和男先生との記念写真のうしろでは、春の妖精ギフチョウの舞が
図々しくも三次会までご一緒させていただき、ブータンシボリアゲハやらすごい場所での撮影許可やら海外の虫スポットやら、キチョウな話をたっぷり聞けて大満足…みなさま野良ブロガーに温かく接して下さり、本当にありがとうございました。
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というわけで、わたしもリッパな昆虫ブロッガーになり、チョウ類保全協会をガンガン盛り立て、会員600名から日本野鳥の会に匹敵する4万名にすこしでも近づけるべく尽力せねばならないのです。もう「この虫はわかんないからヤエヤマメレダルマでいいよね?」とかツッコミ待ちの記事を書いててはいけないのである。とにかく、このフィールドガイドを携えて最近さぼっていた虫探し歩きを再開せねば!

昔は遊園地、今はドラえもん帝国

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多摩にある小田急線「向ヶ丘遊園」駅には名前のとおり遊園地がありましたが2002年に閉鎖されて名前のみ残っております。昨年、跡地に不二子・F・不二雄ミュージアムができて大盛況のようで、電車の発着のメロディもキテレツ大百科ドラえもんのテーマ曲でした。こぢんまりした駅ですが、「ドラえもん駅」にしようなどという話も出てきかねない…。
上の貼り紙は南口から生田緑地に向かって歩く途中にあったものですが、詳細は知りませんが心当たりがなくてよかったです。
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生田緑地は遊園駅から10分ほどでほぼ一本道ですが、お出かけにあたって参考にした本『東京ヒルトップ散歩』には「緑地の北口から入るのが通」とのこと。北口から入るために、行楽客が大勢いる大通りを右折すると、歩いているのは地元の人ばかりになります。
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緑地の周辺は普通の住宅地なので、近所の人が土手に花ゲリラ(公共の場所に人為的に種をまくこと)しているふしがある…。
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「あ〜忙しいわ〜まったくもって忙しいわ〜なんでワシ、こんな暑いのに毛皮着てるんや…」
カフカのベストを着こんだトラマルハナバチ*1も大忙しです。重たい羽音が響いています。
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こっちは黒いタキシードのクロウリハムシ
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「♪きっと君は来ない〜」
一匹のクロウリが待ち合わせに向かう先に、2本の触角が出てる!これはクロウリの国民的美少女が駅のホームの柱の陰でプレゼントを抱きしめてワクワクしてるとこに違いない…!
 (←参考映像)
クロウリ「とはいえ我々はクリスマスイブには土の中で越冬してるので、待ち合わせどころじゃないんだけどねー」
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チョウチョもいますね〜 ということで、例のフィールドガイドを取り出しました。ウム、この翅脈の灰色はスジグロシロチョウですね。子供のとき「モンシロチョウだ〜」と言ってた中には、スジグロが相当含まれていそう。道産子のエゾスジグロシロチョウは除くとして、ヤマトスジグロシロチョウの可能性もないではないが…スジグロとヤマトスジグロはどう見分けるのかな?発香鱗はスジグロのほうが柑橘系のより強い匂いがする…匂い情報まであるの!すごいなこのガイド…
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周辺だけで盛り上がってしまってなかなか侵入できん…こちらが北口です。

春を彩る虫たちの小道へ侵入

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こんな防空壕跡の横穴がいくつか並んでいます。
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初夏の低山ではどこでも見かけるシャガの花。
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遠いのと素早いので、なかなか撮れない黒いアゲハ…今までは「黒いアゲハです」でごまかしていたのですが、図鑑でちゃんと同定してみよう!胴が赤いアゲハは日本で見られるアゲハチョウ科ではジャコウアゲハとベニモンアゲハの二種。ベニモンアゲハは沖縄に生息していて白い斑紋があるため、赤い半月紋入りのこれはジャコウアゲハということになりますね、めでたしめでたし!
と思いましたが、確認のためネットで画像検索すると、ジャコウアゲハにそっくりなアゲハモドキという蛾がいるらしい…ジャコウアゲハの雄には毒があるため、外見だけでもマネをしようとする輩が跡を絶たないと言われています。アゲハモドキは蛾なので触角に櫛の歯状の毛が生えているそうですが、遠くて確認できないため保留しておいたほうがよさそうです。同定の世界は奥が深い…でも、自分で図鑑を引いて覚えたことは忘れないから楽しい。
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木道の手すりに目をやると、ここにもいろんな虫が。
「命ある限り、この手すりの全貌を解明してみせる!」
特に多いのはシャクトリムシたち。伊能忠敬ばりにそこいらを測量しております。
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メレ子「ときに女体など測量してみてはいかがかな?」
忠敬「メレ山さんの女体としての評価は措くとして、少なくとも成虫にならないと女体に興味は持てそうにありませんねー。ところで我々に全身の長さを測られると死ぬという民間伝承もあります。メレ山さんは人間としてはチンチクリンですから全長を測りやすそうですが。なんならウエスト周りもサービスしときますよ」
メレ子「うん、遠慮しとくわ…」
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汗をかきながら坂を登り終えると、やっと平らな林道になります。ツツジの花が咲いているねー
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ツツジの花でもアップで収めておこうかな…ん?
「お花おいしいの〜」
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メレ子「曲者あり!なにやつ!」
曲者「ハナムグリなの〜」
メ「悪いけどカナブン系の人には見えないよね。ちょっと顔かしてくれる?」
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「かわいく撮ってね〜」
カメムシには小さいとき丸い姿をしているものが多いです。こちらはアカスジキンカメムシの5齢幼虫でした。ちなみに親は赤銅色に金緑の模様が入り、まったく形も違いますがこちらもきれいです。→アカスジキンカメムシ | 昆虫エクスプローラ
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メレ子「曲者っていうかくせえ者だったワケね。我ながら冴えとる…ウププ」
アカキン「くさいの出さないようにガマンしてたのにひどい!!」

広大な緑地で里山ハイキング

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林道を抜けると枡形山の山頂です。ここにはピクニックにきた人たちがたくさんいる。サークルの新歓パーティをしているのは、近くの専修大の学生さんでしょう。
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十二支のモチーフがある展望台からの眺め。
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また人を避けて、北側の林道に入っていきます。
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あっ、またいる
アカキン(弟)「正しい道はこっちですよ〜」
メレ子「いや、そっちじゃないよ」
弟「チッ、しくじったか…わが兄者を愚弄してくれた腹いせに山で朽ちさせてやろうと思ったに」
メ「ここで迷っても知れとるがな」
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ピクニックの穴場となっている謎の広場を通り
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また木道に入ると
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湿地にカエルの声がコロコロ響いています。
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これはもうハルジオン*2とセット的な存在なのでわかるよ!ベニシジミです。腹部が細いので春型のオスということでいいのかな?形状が明確に分かれていない♂♀の判別法まで書かれているところに、この図鑑の偏執的な部分を感じます。
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六月にはホタルが見られるそうなのでぜひ来たい!
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タケノコ掘りを禁ずる看板があるなあ、と思いながら歩いていたら、えらいアグレッシブなタケノコがあった。
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田んぼもあるよ!そしてたくさんのオタマジャクシ!!
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レンゲも生えてるね!オッケーオッケー
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ここは地元のNPOが子供の体験活動などをやっているらしくて、いわゆる里山を再現した環境になっているんですね〜
上の写真は、先日の花見山の記事でニホントカゲと間違えてしまったカナヘビですね。先だっては失礼しました。
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へー、アオオサムシもいるんだ、見たいけど木道を歩いてるだけじゃ見つかりにくいかなー
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と思って数メートル歩くと、踏まれたてホヤホヤのアオオサムシが!わたしが踏んだんじゃないよ…ほんとですよ…横でアリが思わぬご馳走にうろたえています。
アリ「いつもかたいしこわいから見てるだけだったオサムシが…あとは食べるだけと言わんばかりの状態に〜!これって人間で言ったら毛ガニが身だけになってるとか、『甘栗むいちゃいました』的な感じじゃないの?『オサムシ割っちゃいました』だよ!ヒエー!本部に連絡しないとだよ〜」
メレ子「よかったね〜。わたし、毛ガニも甘栗もそんな好きじゃないからよくわからんけど…」

日本のすごい民家が丘陵に集結!

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ハンノキ林の向こうには日本民家園の西口があります。せっかくだから見ていくことにして、500円のチケットを購入。
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向こうに見えるのは川崎市岡本太郎美術館ですね〜。あっちもぜひ立ち寄りたいものだ。
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おお、民家がたくさんあるね〜
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アレ?美術館の目の前に下りてきちゃった…どういうことよ…
さっきの急坂は民家園内ではなく、ただの丘を下る連絡通路だったようです。なんということだ!しかし足もくたびれてきて、坂を登りなおす気にはもうなれません。民家園にはいくつか入口があるようですから、岡本太郎を先に見ていくか。
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というわけで美術館を見てきました。7月8日まで「岡本太郎 迷宮を行く 〜代表作一気公開〜」というのをやっています。普段は代表作を一気公開してないのだろうか…?
一年前に東京国立近代美術館での生誕100年展で観てしまったものが多く、ほとんど時間をかけずに出てしまいました。作品よりも言動(「わび・さび」への批判とか)が面白い人だと個人的には思いますが、本人の等身大パネルやお言葉を書いた垂れ幕はあちこちに貼ってあるものの、そのへんのオモシロ感はちょっと薄めな気がする。
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美術館を短く切り上げてしまったため、時間が足りなければこのままスルーしてもよい気持ちだった日本民家園に入りました。チケットを提示すれば、どこの入口からでも再入園できます。
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登戸地区周辺の民家を残しているのかと思っていましたが、岩手県から沖永良部にいたるまで、日本各地の用途もさまざまな民家を展示していて見ごたえがあります。
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カタカナ表記の必然性がいまいち謎な気がするが…
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とりわけいいのは、やっぱり「信越の村」エリアです。岐阜県白川郷の合掌造りである旧山下家は小川町で料亭として利用していたのを再移築したそうですが、実際に見るとほんとに大きくて圧倒される!これがたくさんあるなら、やはり白川郷にも行ってみんといけませんな。これ、お泊り体験とかやったらけっこうなマネーをとれるのではないか。
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富山県五箇山の旧山田家もいい。和柄Tシャツ屋とかどこにでもある手焼きせんべい屋とか自称名物ロールケーキが進出してこれないので、むしろ実際の観光地よりイケている可能性も否定できません。
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いろりの上の板とそれを吊る綱が重厚。屋根に火の粉が移らないようにするための火天(ひあま)というものだそうです。藁ぐつを載せて乾かしたりしてたんでしょうね。いろりが潰してあるのは、メンテに手間がかかるとはいえちょっと悲しい。
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メレ子「うーん、それにしても茅葺き屋根の美しさったらないね!すごい贅沢だよな〜」
?「ブーンブブブブーン」
メ「ん?」
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ハチ「人にとっては非現住建造物だが、わしらにとっちゃ現住建造物や!」
百に迫る数のハチが、人様の、正確には川崎市さまの家のカヤで何かしています!
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ハチ「日没までに本日のノルマをクリアせにゃ〜」
メレ子「あっ、今日わたしの計測を巧みに断ったシャクトリムシの忠敬!何があったの!」
忠敬「…ムニャムニャ…」
メ「ギャーッ!麻酔で眠らされとる!」
ハ「ちょっとそこのアンタ!シャクトリムシが起きるから騒ぐまいヨ」
そう、このハチたちは詳しい種類はわかりませんがたぶん狩り蜂…。ミツバチなどの社会性のハチと違って単独行動のハンター。毒針で麻痺させたイモムシをとってきて、この快適な屋根の中にイモムシを安置し、卵を産みつけるのです。孵ったベイビーはイモムシを食べて育ちます。イヤーン、モンスターペアレントだわ〜
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ハチ「早く帰らないと…家に…アタイの家…」
メレ子「人間もねー、駐車場とかで自分の乗ってきた車わからんくなったりするよ。わたしは特にそう、車に愛がないからねー。あと新興住宅地の建売とか買う人って、一帯の家がみんな似てるから酔っ払って家まちがえる人なんか多そうだけどどうなのかなー。どう思う?」
ハ「お前の舌を我が子のエサにしてやろうか?」
言葉つきは乱暴ですが、わたしがマクロレンズを持ってにじり寄っても刺されることはありませんでした。飛び回るハチに「何これ、民家に入れな〜い」「ハチバリアだよ〜」とかほざいてるお客さんもいましたが、人の家もハチの家も大事にしたいですねー
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「ここはワイの部屋やって言うとろうが!」「ミギャー」
ケンカしてる奴もいる。こんなにいっぱい穴があるんだから奪い合わなくてもいいのに…
泥でふさがれているのがベイビーとイモムシ格納済みの巣でしょう。開けて見てみたいけど、屋根にイタズラしてるのがわかったら警備員さんとハチの双方から怒られることでしょう。
ちなみに、似たように枯れたヨシの穴に巣をつくるかわいいハチがいます。マメコバチといって、ミツバチよりひと回り小さいハチです。花粉をものすごい勢いで集めて我が子のために花粉ダンゴを用意するので、東北ではリンゴやサクランボの受粉に使われたりしているんですよ。
サクランボに釣られて来てしもた…ヨーコのブログ←自然写真家の永幡さんに教えていただいた、マメコバチを飼っている山形のサクランボ農家の方のブログ。四季折々のマメコバチを愛おしんでる様子がすごくかわいい!


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一軒だけ屋上緑化?された屋根が…
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左上はミヤマカラスアゲハの夏型♂で合ってるかな?同定は楽しいけど、もっとまともな写真を撮らせてほしいぞ!
楽しく歩いていると、女の子が虫が怖いから帰りたいとギャン泣きしていました。
幼女「むしッ、むしいやァー!あるくのいやァァァ!」
親御さん「虫なんてどっこもいないでしょ!よく見てみなさい!」
と怒り飛ばしていました。親子で間違えていてため息モノです。虫はここにワンサカいる、そしているから楽しい!
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閉園のメロディーが流れてきました。ちょっと高いところにあるんですが、船越の舞台も面白いので見ておきたい。三重県志摩市の漁村で歌舞伎を上演していた舞台です。表の雨戸をほとんど閉めてしまっていますが、これは閉園準備中だからかも…八重桜が散りかかって、ほんとの花道みたい。
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裏に回ると、床下の奈落に入って回し舞台を見学できます。この横木を人力で押して、舞台を回転させていたらしい。

大鹿村騒動記【DVD】
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ちょうどこの日、帰ってから映画『大鹿村騒動記』のDVDを観たんですが、長野県大鹿村の地芝居がこれとよく似た舞台で上演されていてオッと思いました。特にハデなことは起きないんですが、大鹿歌舞伎のイベントを軸に村人がオロオロする映画で、かわいらしいオッサンがいっぱい出てくる。憧れの人と回し舞台を押すシーンもキュンとしますね〜

メタセコイアの森で、ヘビのお見送り

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ずいぶん遅くなってしまったので、慌てて奥門から外へ。ここはさっきの岡本太郎美術館の前でもあるんですが、なぜかメタセコイアという木がたくさん植わっています。これはいわゆる「生きた化石」で、ちなみにカリフォルニアにあるジャイアントセコイアは世界一樹高が高い木だそうです。ここに最後の盛り上がりが待っていた!
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みんな何見てんの〜?
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ヘビだー!
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見ているとジリジリ泳ぎはじめました。
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(ペロペーロ)
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(ジー)
メレ子「ハッ…ヘビが舌を出し入れするのは嗅覚を司るヤコブソン器官に匂いを送るサイン…そしてこの凝視っぷりは…もしやピット器官でわたしの温度を測ってる?わたし、赤青黄でサーモグラフィされちゃってんの?手が冷たくて心が温かいから、手は青く心臓は赤いのがより濃く出てるかもねー」
ヘビ「失せろ」
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ヘビはやがてズズイと林に消えていきました。夢中で写真を撮っていると、うしろから子供に「ヘビはねー、頭が三角のやつには絶対近寄っちゃいけない。毒があるからね」
とお父さんがドヤ顔で嘘を教えているのが聞こえてきて、含んでもない飯を吹くところでした。頭が丸いヤマカガシだって毒があります(奥歯にあるので、滅多に毒を注入されることはないですが…)。今日会ったのは無毒のアオダイショウ*3。あのオタマジャクシの量を考えるとここは天国ですね!


「このコースならもし虫がいなくても見どころ多そうだし、手ブラで帰らなくて済むかな?」という狭い了見で足を伸ばしてみましたが、東京近郊でハイキングをこれだけ手軽に高密度で味わえる場所はあまりないのでは。シーズンごとに見どころがありそうだし、遊園跡のバラ園・藤子不二雄ミュージアムなどまだ歩いていない場所もたくさんあります。登山というほどではありませんが高低差がありますので歩きやすい靴で、リュックにフィールドガイドとおやつを入れてお越しくださいね!

*1:クマバチって書いていたのですが、ご指摘を受け直しました!お尻が黒光りしてるのがクマバチ、お尻まで黄色い毛でフカフカなのがトラマルハナバチですね

*2:最初ヒメジョオンと書いていましたが、ツイッターで教えていただいて直しました。いつも自信マンマンで間違えるので恥ずかしい!

*3:シマヘビと書いていましたがアオダイショウでした。今回は修正多い!ウワーン!