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メレンゲが腐るほど恋したい

旅行記や生きものの話を写真多めの長大な記事で送ります

観用少女

観用少女(プランツ・ドール)」の完全版が出てだねえ、それで、上巻「明珠」をば買っちゃったのね…。

観用少女【完全版】 明珠 (コミック愛蔵版)

観用少女【完全版】 明珠 (コミック愛蔵版)

愛蔵版というにはちょっと管理のし易さに難アリのような気がします。表紙白いし汚れやすそう。でもちょっと検索してみると、「文庫版と掲載誌もあるからこれで三種類の観用少女がうちに」だの「そこで読む用と飾る用二冊買いですよ」とか言ってる愛好家の方がいっぱいで、その熱意に気圧されると共に「そういえばどうせメレ子、細心の注意を払って管理とかするの苦手な人だった…」と我に返りました。もうブーブー言わない…。
観用少女っていうのは、製法は全くの謎に包まれている生き人形。この世のものと思われぬほど美しく、目が飛び出るほど高価で、一日三度のミルクと砂糖菓子、そして愛情が何よりの養分という少女趣味の粋を集めたような存在!キャー!川原由美子の絵がまたその憂き世離れした愛らしさを見事に描き出している。(ちなみに少女人形という設定に邪推される向きもあるでしょうがエロスは皆無)
世界観だけでなくてストーリーもなかなか。人形に魅せられた人々の悲喜交交を読み切り形式で綴っているんですが、観用少女というのは価格やら世話の手間やらとんでもない障壁の上で「その炎を飛び越えて恋」と言わんばかりに構えていて、しかも死ぬ思いで壁を越えていっても微笑んですらくれない事もある。愛情難シイネ。と思わずカタコトになってしまうのですが、いい話いっぱい入ってるヨ!特に印象に残ってるのは、枯れてしまった人形を悼む若者に人形商人がかける言葉。「愛されている者は責任など感じる必要はないのでございますよ 愛されているという ただそれだけのことなのでございますからね」
上巻「明珠」はハッピーエンドやコミカルな話が主に収録されているんですが、二月に発売予定の下巻「夜香」は思いが叶わない話やオカルティックなものが入るみたいです。上巻の単行本未収録話ふたつはかなり物足りなかったけど下巻はどうだろう。
《愛蔵版》観用少女(プランツ・ドール) <夜香>

《愛蔵版》観用少女(プランツ・ドール) <夜香>