メレンゲが腐るほど恋したい

旅行記や生きものの話を写真多めの長大な記事で送ります

流れ猫シャチ男

実家の猫であるシャチ男(しゃちお・写真左)が出奔して丸四日になると電話で知らされました。事故ではなく意図を持った出奔であると考えるには理由があります。シャチ男はうつ病の薬を飲まされていて、近所で遊んで帰ってくると必ず引き据えられて苦い薬を飲まされるものだから母に嫌気がさしてしまい、折しも暖かくなってきて食べ物なんかも巣から落ちたヒナがポテポテその辺に転がっていて困らないのを好都合と家出してしまったのに違いないというのです。
そもそもシャチ男がうちに来たのは、腹をすかしてさまよい歩いていたら裏庭の窓から先輩猫の鯛ちゃん(写真右)がきびなごを食べていたのを見かけ、心の平衡を失って
「こっちにもよこせァー!!」
と叫んだのがきっかけです。メシの要求だけは一丁前ですがいつも写真のような不信に満ちた目をしていて、母にはかろうじて「メシをくれる人」という条件付けができたため懐くそぶりを見せましたが、他の人間には警戒心むきだし。そしてふだん家にいないわたしのような人間が帰省すると恐慌状態におちいり
「あいつ追い出せァー!!」
と裏庭で叫んでいる*1ような奴なので、母以外の家族からはすこぶる不評な猫でした。うつ病になったのも、わたしが正月に帰省したあと三月に姉が帰省したことがストレスの引き金となった説が濃厚らしい…お前どんだけ我が物顔なんだよと言いたい!追い回したりしてないのに…。
鯛ちゃんは愛想もよく、モグラや小鳥を見つけても傷ひとつ付けずに持ってきて「これ見てや」と言うだけで満足してしまうほどおっとりしています。散歩から帰ってくるとまず散歩報告(とにかくニャーニャー言うんだけどたぶん「今日さーバッタがいてさー、バッタってスゲー飛ぶよねー」とか言ってる)をしたりして鯛ちゃん超カワイイ!シャチ男はすべてにおいて対照的で、カリカリより小鳥の生肉のほうが好きなサバンナ野郎なので、きっと最後まで人に心を許せなかったのだと思います。自分で狩りをすることもできるようになって気ままな野良ライフをはじめてしまったのでしょう。野性がいつまでも抜けない猫って、一定の割合でいますよね。今の日本では野性猫のほうが生きていくのに苦労がたえない気がしますが…。

*1:写真はまだ来たばかりのころに撮ったもの。その後は半径5メートル以内には近づいてこなかった