沙東すず

以前はメレ山メレ子という名前で「メレンゲが腐るほど恋したい」というブログを書いていました

日記(2024年9月30日~2024年10月6日)

2024年9月30日 月曜日
編集サチコ氏からシラバス原稿のエンピツを入れたものをもらい、身が引き締まる思い。いろんなことが順調に遅れていて焦りばかり募るし脳におがくずが詰まってる気がするが、ウーウー言いながらがんばるぞ!ウー(伝説怪獣)。
18時に退社し、まずぬるめのお風呂で温まる。集中力のなさや落ちこみは急な冷えこみと連動している、とよく聞くし。


さっそく原稿修正にとりかかる。サチコ氏のエンピツは読み手としての違和感が的確なので、思考の流れをなぞっていくだけで筆が乗りはじめる。やっと面白くなった、という実感があった。いつも二稿で大修正するので編集者によっては嫌がられるが、面白くなるのであれば大正義だと思っている。


2024年10月1日 火曜日
早朝からミーティング。場合によっては海外出張が中止になるかもと思っていたが、それはなさそうで何より。とはいえ、いきもにあにはかなりの強行スケジュールで出ることになりそう。


朝から電車内でメールを作って依頼したことにすぐ快諾がもらえて、テンションが上がる。
昨夜の作業からやっと集中モードに入れた感じがあるので、できるだけこれを途切れさせずに進めたい。
昼休みにムンド不二の予約メールを送り、原稿のラフを猛然と書く。


バタバタ仕事して、夕方から皮膚科で炭酸ガスレーザーを受ける。この手のやつは初めてだが、思ったよりレーザー感がすごい。皮膚が焼ける音とにおい、あと先生の鼻息が近くて怖いのでギュッと目をつぶっていた。首のプツプツを40か所焼いて、23000円くらい。またできるだろうけど、とにかく何かと経験してみたいお年ごろなので…。
帰宅後に、また寄稿依頼や講演依頼のメールを書き続ける。もっとコピペでサクサクいけたらと思うが、相手が熱を持てるテーマで依頼する(せめてそうしようと努める)のが企画の肝なので。
それにしてもイベントは儲かる気がしない。別に清貧を気取る気もさらさらなくてほんとに儲かりたいんだけど、やっぱり儲かるための覇気が足りてない。ほんとに金儲けの才能がないと思う。
なんとなくで入れてもらった会社のおかげで生きてこれたし、そのお給料をイベントにつぎこむこともできる。ありがたい。一歩間違えばわりと危なかったと思うが、就活のタイミングも含めていろいろと運に恵まれていた。


2024年10月2日 水曜日
朝のしたくをしながら、メミちゃんがおすすめしていた「カチカチ山とかいう和製サウスパーク どこからヌルくなったのか」を観た。おもしろかった!
途中で切れてるページがあるバージョンの「かま」で切れてるとこが「かまどの下の骨をみろ」だと思われるの、普通に怖え。


首のプツプツを焼いた痕がまあまあ目立つが、タートルネックを着るには暑いし、うまく隠せる夏服もないので腹をくくって出勤する。経験者には丸わかりだと思うが、皮膚病かなにかと思われることでスルーしてもらう。


出張時のトピックを整理して部署で共有したりして、だいぶ頭が働くようになってきた感じ。


10月から高齢者のコロナワクチン定期接種がはじまるというニュースを見て、任意接種の医療機関。いろいろ調べる。インフルエンザワクチンも同時に打てるとベスト。
そういえば、最近よく聞くレプリコンワクチンとかいうのを打ちたいな…と思い、お昼休みに検索するが、反ワクチン関連の情報ばかり出てきて辟易する。接種者からmRNAが周りに拡散するって、それ実現したらむしろ人類にとっての福音なのでは。
すこし調べて根を上げたので、身近にいるお医者さんにLINEで聞いてみたら「コスタイベは12月以降で国内出荷開始予定だって。その頃になってもわからなかったら、Meiji Seikaファルマに問い合わせて受けられる病院を教えてもらうのが手っ取り早いかもよ」と的確なアドバイスをいただく。


12月はイベントもあって忙しいから、10月中に打てるワクチンを打っておこうかな。と考えていて、去年病院で打ったXBBワクチンを目にも止まらぬ速さだったことを思い出す。吹き矢かってくらい速かった。
度を越した手際の良さって、見る人を見る目幸せにする。福岡の天ぷら「ひらお」のように…。
思い出していたら笑えてきたので、吹き矢病院でワクチン接種の予約を入れることにした。打ってもらうときに「速技すぎて忘れられずに来ました!」って言おうかな。


南インド行きの相談をしたり、台形にアイヌ彫りの本棚について問い合わせたり、逆性石鹸を注文したりと興味が千々に乱れる一日だった。


2024年10月3日 木曜日
朝方にいきなり冷えこんで目がさめる。英会話のため早めに出社。


お昼に寄稿依頼メールを送りまくる。だいたいはその日のうちに返事が来て、快く受けてもらえてありがたかった。これでだいたいのアウトラインは固まったかな。


2024年10月4日 金曜日
明け方に「なんでいつもいちいち上からなの?!」と怒ってる夢を見たが、まだまだ言い足りなかった。起きてしまって残念だった。たぶんそのうち正夢になると思うから、いい予行演習になったのに…。
朝起きたときの目のまわりのしわが目頭にギュッて寄ってて、これは寝てるときに怒ってるんだろうなと思っていたのだが、もしかしたらこんな夢を夜じゅう見て忘れているのかもしれん。こわい。
でも夢で怒るのは気持ちがよかった。脳が日中こもった熱を吐き出しているのだろう。


寄稿依頼でいろんな人とやりとりしているので、日々気持ちのいい対応やぶっ飛んだ文章を見られる。その一方で先日まあまあ気まずい思いをした案件について、そりゃないよという事態が発覚してドンヨリする。日々人間審判である。


友人三人と相談していた南インド旅行の日程だけがだいたい決まり、会社のスケジュールに「南 イ ン ド」と書きこむ。
国 立 公 園 に行って ア ー  ユ ル ヴ ェ ー ダする。マ ハ ー バ ー ラ タ! ラ ー マ ー ヤ ナ!!


2024年10月5日 土曜日
午後から銀座でアートメイク。はりきってメンテナンスの予定を次々に入れた結果、10月は土曜に陶芸教室に行くチャンスがない。
アートメイク自体は二回目だが、メイクが完全に不要になるほど万能ではない。ただ、寝起きの茫洋茫漠感を軽減してくれる。
今回はさらなる効果をもとめ、目尻にチャーミーアイラインを施してもらう。もともと不器用で目尻に長くアイラインを引けなかったし、メイクも華麗でどんどんよれやすくなっていくはずなのでここは投資である。目の印象もかなりはっきりして満足。


2024年10月6日 日曜日
移転してしまうお店の什器セールを見に、はるばる国立へ向かう。バスを乗り間違えながらようやくたどり着いたが、自分的にめぼしいものは残っていなくてがっくり。


物や趣味のよさとは別に、どうしてもタイミングが合わない店や作家さんがある。そういうときはいったん意識的に距離をとるくらいでないと、すっきりしない気持ちのほうが大きくなってしまう。何度かそういうことがあったのに学べていない。
結果的に、手元に残るものがなかったのはむしろよかったと思う。


疲れた気持ちで工房に行って、先日焚いたミニ電気窯の様子をチェック。


なんと、まったく焼けていない。工房の先生が「釉薬の剥離が起きにくくやり直しがきく」と言っていた低めの温度にしてみたのだが、化学変化がほとんど起きていないとは。ミニ窯の電圧不足も関係あるのかな。
しかも透明色がきれいに出ていたはずの部分に、ブツブツした謎の汚れが出ている。これはいったい…とショックを受けるが、とりあえず高温で焼いて様子を見るしかないと再焼成に入った。
窯が設定温度に切り替わり、保温モードに入るまで二時間くらい待って電源を切り、コンセントを抜いて工房を出る。


帰ってまじめに作業しようと思っていたが、あまりに実りすくない日曜であったため映画館に向かう。TOHOシネマズ新宿で「悪魔と夜ふかし」を観る。
1970年代のアメリカについて何かを知っているわけではないが、当時のトークバラエティの雰囲気がすごく作りこまれている。落ち目の司会者が起死回生をはかって悪魔憑きの少女をゲストに呼んでしまい、史上最悪の放送事故が…というお話。あらすじは「デッドストリーム」とほぼ同じになってしまうな。
後半20分くらいは「真相」を繰り返し聞かされている感じでちょっとくどかったかも。全体的には好きな話で面白かった。